家族形態を考える

実は、家そのものの耐久性よりも速いスピードで変わっていくのが、
家族の形態です。

もちろん、生きている人のことですから予定通りにはいきません。
しかし、家をつくるときには、ある程度の仮想は必要ですから、
自分たちの理想も含め、可能性を考えてみましょう。

結婚と同時に家を建てる。
若い二人なので、おしゃれにセンスよく暮らしたい。
狭くてもよい、簡素で便利な家が必要。

子供が生まれた。子供の部屋が必要だ。
子供が増えた。さらに子供の部屋が必要だ。

同居することになった。皆の個室が必要だ。

でも子供はあっと言う間に独立する。
子供部屋が空いてしまった。

老人もいつかはいなくなる。
自分たちもいつかは年老いる。
広く広くと作った家を、将来何人で管理するのか。

このように家族形態は変化します。

家族構成を考えるついでに、あわせてちょこっと物の変化も考えてみましょう。10年を一昔といったのは、それこそ一昔前の話。今の時代は、もっと短いサイクルで時代が動いていきます。

ガチャガチャ回すダイヤル式だったテレビが、リモコン形式になったのはついこの間(のような気がする)のに、だんだん大型化していったかと思うと、あっと言う間に薄くなった。

奥行きの深い、大型テレビを収納する家具などは、
10年もたたないうちに無用の邪魔ものと扱われています。

撮りためていたビデオテープも、CD-ROMからDVD、今やハードディスクにすべて収納できるようになりました。

物の使い方や、価値がどんどんかわっていくように、
家族の形もどんどん変わっていきます。
”今現在”にこだわって、今がベストであるように考えてしまうと、
来年は窮屈になってしまうかもしれません。

でも大事なのは、いちばん考えなければいけないのは、家族のつながりだと思うのです。

古いテレビや、場所をとるビデオテープも、大事になるときが来るかもしれない。

家を出ていた子供も、戻ってくる場所が必要です。

老人が、最後に住む場所が、最高に心地よい場所でなければいけない。

家族の気持ちをひとつにするために、
やはり心地よい家が必要なのではないでしょうか。

我が家の場合…
今回の家の建て替えについて、
当初、母は「広い家の管理が苦痛」なのだといいました。

10人を超える大家族から、現在、老夫婦二人暮らしになってしまった両親には、年齢を重ねるごとにつらくなる毎日の雨戸の開け閉め、日々の掃除、防犯上の不安…など

大きな家には大きな家なりの悩みと不安を抱えていたのでしょう。いつでも家に帰れるように整えてもらっていながら、外に住んでいる私達には、日常生活の大変さを思いやってあげることが出来ていませんでした。

掃除がしやすく、安全でこぢんまりとした小さな家に住みたい、という希望から、交通の便がよく、眺望のよいマンションに移り住むことも検討したらしいのですが、やはり、帰ってくる代々の土地を捨てきれなか達がいるこをを思うと、代々の土地離れることが出来なかったのです。

結果、私たち息子夫婦が同居するという話の流れになり、
またもや、それなりの規模の大きな家を建てることになってしまいました。

それでも母が、当初の意に反し、また大きな家を建てる方向で決意を固めたのは、「結局、器があれば誰かが戻ってきてくれる…」実体験で、そういう家族の絆を確認したからなのでしょう。

とはいえ、こんなに大きな家を造っても、将来、私たち夫婦が二人になってしまったときに、どうやって管理したらいいのだろうという、漠然とした不安があります。

子供たちはあと10年で、家から出ていくでしょう。
まったく同じ思いを繰り返すのですね。

私たちの将来については、
管理できないと思ったら、売り払ってマンションに引っ越ししましょうね…それぐらいゆる〜い気持ちを持っていないと、受け継ぐことって、大変なのかもしれません。

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